自動車を長持ちさせるためには、見た目のケアも欠かせません。
特に気になるのが「ウロコ」、つまり水垢の汚れです。これらはただ不快なだけでなく、車の塗装にも悪影響を及ぼします。
本記事では、車のウロコ汚れの正しい取り方と効果的な予防策を、プロの視点から解説します。
車のボディに付着するウロコの原因は?
車のボディにウロコが付く主な理由は、水が蒸発する際に残るミネラルの蓄積によるものです。
特に硬水を使った場合、カルシウムやマグネシウムが乾いた後、白い斑点として残ることがよくあります。
これは、自宅で洗車した後や洗車場で特によく見られる現象です。
さらに、酸性雨が原因で起こることもあります。
酸性雨に含まれる汚染物質が塗装面と反応し、徐々に塗装が劣化していく中で、ウロコが形成されます。
海岸地域や積雪地域などの塩害が問題になる場所では、空気中の塩分が車の表面に付着し、太陽の熱で焼き固まってウロコのような汚れを形成します。
冬場には、道路の塩が車に跳ね上げられ、それが塗装を少しずつ腐食させることもあります。
これらの原因をきちんと理解することは、ウロコを防ぎ、車を適切にケアするためにとても重要です。
適切なケアを行うことで、車の美しさを保ち、長期的なダメージから車を守ることができます。
ウロコを効果的に除去するためには、正しいアイテムを選ぶことが大切です。
車のボディに付着したウロコの正しい取り方
ウロコ取りにおすすめのアイテム
① 脂性のあるカーシャンプー
水性の水垢は簡単に落とすことができますが、油性の水垢は油分を含んでいるため落としにくいのが特徴です。
そのため、油性の水垢が付着してしまった場合は、脱脂性のある洗剤で油分を分解しながら落としましょう。
「SPECIALEシリーズ」のミネラルオフシャンプーは、一般的なカーシャンプーの洗浄で落とせる花粉、黄砂、虫、砂ホコリや泥跳ねによる汚れの除去だけでなく、今までのカーシャンプーにはなかった『極初期のイオンデポジットを予防、軽減する効果』がプラスされたプロ仕様のカーシャンプー です。
ただし、こびりついてしまったウロコ汚れはカーシャンプーで落とすことはできません。
② 台所用の中性洗剤
台所で使う中性洗剤も油汚れの分解に適しているので、油性の水垢が落ちるかもしれません。
しかし、かなり薄く希釈して使用しなければゴムパーツなどを痛めてしまう可能性があるので、あまりおすすめはしていません。
③専用のケミカル
カー用品店でよく見かける水垢専用のケミカルはウロコ汚れを落としてくれます。
中にはコンパウンドが含まれているものもあるので、塗装面に傷をつけてしまう可能性があるため注意が必要です。
シャンプーと同じく「SPECIALEシリーズ」の水垢除去ケミカルはコンパウンドが含まれない酸性ケミカルです。
カーコーティング専門店でも使われているプロ仕様のケミカルなので効果は期待できます。
ウロコ取りの正しい手順
車のボディに付着したウロコ汚れを効果的に取り除くためには、以下のステップで行なって下さい。
最初に、車を通常の方法で洗車してください。これにより、ウロコ以外の汚れや粉塵が取り除かれ、次のステップがより効果的になります。
ウロコ(水垢)除去専用のクリーナーで車についたウロコ汚れを除去する。
ほとんどの製品が、ウロコが付着した箇所に直接スプレーするか、クロスなどにつけて塗布します。
購入した製品の注意事項をよく読んで使用するようにしてください。
ウロコ除去作業が終了したら、もう一度全体を軽く洗車して使用したケミカルをしっかりと除去します。
車体についた水分をクロスなどでしっかりと拭き上げます。水分が残っているとすぐにウロコ汚れがついてしまう可能性があるので注意して下さい。
その後ワックスやコーティング剤を塗布することで、ウロコの付着を防ぎ、車の塗装を長持ちさせることができます。
車のウロコ汚れを除去する際のポイント
車のウロコ取りを行う際のポイントをまとめました。
①炎天下での洗車はNG
気温が高い日や炎天下での洗車は、水分を拭き取る前に蒸発してしまい水アカのシミやウロコ汚れになる可能性が高いため、できるだけ曇りの日に洗車することをお勧めします。夏場は早朝、夕方、夜などの気温が低い時間帯に洗車すると良いでしょう。
②塗装面の状態を確認
作業を始める前に、塗装面の傷や損傷を確認してください。
傷などがある場合は、それらがさらに悪化しないように注意しましょう。
③少量から始める
水垢除去の専用ケミカルを使用する場合は、目立たない箇所でテストしてから全体に塗布します。
これにより、予期しない反応やダメージを避けることができます。
④均等な力加減で
ウロコをこするときは、均等な圧力をかけることが重要です。
不均等な力でこすると、塗装面にムラや傷が生じる原因となります。
⑤すすぎと拭き上げ
ウロコ除去のケミカルを使用した後は必ずすすぎをして、水分が残らないように拭き上げをしましょう。
水分の除去が不十分な場合、再びウロコ汚れになってしまう可能性があります。
⑥定期的なメンテナンス
ウロコ取りは一度きりの作業ではなく、定期的なメンテナンスが必要です。
継続的にケアを行うことで、ウロコの蓄積を防ぎ、車の塗装を長期間美しく保つことができます。
⑦適切な製品を選ぶ
ウロコ取りのケミカルを使用する場合は、商品の選択に注意して下さい。市販のケミカルには強いものやコンパウンドが含まれているものなど様々な商品があります。
また、ガラスコーティングを施工している場合はケミカルの使用可否の確認や、目立たない場所でのテストを行うようにしましょう。
ウウロコ除去を専門店に依頼する場合
ウロコ除去を自分で行うのではなく、カーコーティング専門店や洗車専門店に依頼する選択もあります。
プロのサービスを利用することには、いくつかのメリットとデメリットがあります。
ウロコ除去専門店のメリット
①高い専門知識と経験
プロのディテイラーは、複数の車種と塗装に対応する広範な知識を持っています。
ウロコ汚れの¥の種類を正確に特定し、最も適した除去方法を選択できます。
②適切なツールと製品の使用
専門店では、市販の製品では手に入らない専門的な道具や専門のケミカルを使用します。
これにより、効率的かつ安全にウロコを除去できます。
③時間の節約
自分でウロコを取り除く作業は時間がかかることがありますが、プロに任せることでその時間を節約でき、その間に他の用事を行うことができます。
④長期的な保護
多くの専門店では、ウロコ除去後に塗装を保護するためのワックスがけやコーティングも行っています。
これにより、将来的な汚れや損傷から車を守ることができます。
専門サービスのデメリット
①コスト
専門のディテイリングサービスは、DIYに比べて高額になることがあります。
②サービスや技術の質のばらつき
ウロコ除去の技術は店舗によって異なります。
信頼できる業者を見つけるためには、事前のリサーチや口コミの確認が重要です。
③アクセス性
地域によっては、質の高いウロコ除去サービスを提供する専門店が限られていることがあります。
適切なサービスを受けるためには、遠方まで足を運ぶ必要があるかもしれません。
専門サービスを選ぶかDIYで行うかは、個々のニーズ、予算、利用可能な時間によって異なります。
各オプションのメリットとデメリットを検討し、自分の状況に最適な選択をすることが大切です。
ボディのウロコを予防する方法
車のウロコ汚れを予防するには屋内での保存やカバーをかけるなどの対策がありますが現実的ではありません。
そこで誰でもできる簡単な予防策を紹介します。
こまめな洗車
車のボディに付くウロコを予防するにはこまめな洗車が一番です。
汚れがウロコ状になる前に洗車で水垢や汚れを落としてしまいましょう。
平均的には月に1〜2回程度の洗車が目安ですが、汚れやすい環境で車を使用されている方、車を綺麗に維持しておきたい方は毎週洗車を行っています。
黄砂や花粉の季節の洗車には注意点がいくつかあるので、次の記事を参考にしてくださいね。
カーコーティングの施工
ウロコの予防対策としてこまめな洗車をおすすめしましたが、ウロコの原因である水垢の付着を抑えれば、さらに予防法として効果があります。
コーティングを施工すると、撥水効果を得ることで水が弾くようになります。
そのため洗車後もボディーやフロントガラスに水が残りにくいため、水垢が付着しにくくなります。
また、水垢汚れが付着しても軽く洗車することで汚れが取れやすくなるというメリットもあります。
コーティング専門店に依頼した場合は、5〜10万円以上かかる高価なコーティングですが、自分でDIYすることも可能です。
硬化型の本格的なコーティング剤も売られていますが、手間がかかる上テクニックも必要になってきます。
そこでおすすめなのが、スプレータイプのコーティング剤です。
水垢を完全に取り除いた下地に「SPECIALE グロスブースター」を使用することで、防汚性能や耐スクラッチ性能、優美な光沢を手に入れることができます。
そのため、高い水垢防止性能をボディに与えることが可能となります。また、スプレー式で作業も楽に行うことができます。
車のボディのウロコ取りよくある質問
ウロコ取りに関してよく寄せられる質問をまとめました。
- ウロコ取りはどれくらいの頻度で行うべきですか?
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ウロコの発生は使用環境によって異なりますが、通常は年に1~2回のウロコ取りが推奨されます。
特に硬水を使用する地域や、海岸近くで車を使用している場合は、より頻繁に行う必要があります。 - 自宅でウロコ取りを行う際、どのような製品を使用すべきですか?
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カーコーティング専門店でも使用されている「SPECIALE 1-one」をお勧めしますが、一部のコーティング施工車には使用できない場合があるため、事前の確認が必要です。
- ウロコ取りに最適な気候はありますか?
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直射日光の下や非常に寒い日にはウロコ取りを避けるべきです。
温度が穏やかで、直射日光のない曇りの日が最適です。 - ウロコが塗装を損傷することはありますか?
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よほどのことがない限り、ウロコ汚れが塗装面を侵食することは考えられませんが、ウロコを取り除く過程で不適切な方法で除去すると塗装の損傷につながる可能性があります。
適切な製品と優しい手法を使用することが、塗装を保護する鍵です。 - ウロコ除去後に塗装を保護するにはどうすれば良いですか?
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ウロコ除去後は、車のボディにワックスやコーティング施工することをお勧めします。
これにより、未来の汚れや損傷から車を守るとともに、ウロコの再発を防ぐ助けとなります。
コーティングとこまめな洗車でウロコを予防!
車のウロコ除去と予防は、見た目を保つだけでなく、車の寿命を延ばす上でも重要です。
定期的な洗車と適切なケミカル製品の使用により、ウロコの形成を最小限に抑えることができます。
また、コーティングを施工することで、水垢が直接塗装面に影響を与えるのを防ぐことも可能です。
車の状態を最適に保つために、これらの対策を積極的に取り入れましょう。