- 車のコーティング剤とワックスの違いが分からない
- どんなコーティング剤を選べばいいのかよく分からない
- コーティング剤を使う前に、メリットやデメリットが知りたい
- その費用や持続期間は?
と悩んでいませんか?
他にも、車のコーティングは自分でできるのかまたはプロに任せたほうが良いのかと考えてる方もいるでしょう。
自分で施す場合はもちろん、プロに任せる場合でもコーティングやコーティング剤について知識があれば不必要な高額の費用を払うことを避けることもできるでしょう。
そこで今回は、洗車後にする車のコーティング剤について徹底解説!
コーティング剤を使うメリット・デメリット、その種類や自分に合った選び方、そして自分で施す場合のコツや注意点に加え、プロに施工を依頼した場合にかかる費用まで紹介します。
この記事を読めば、コーティング剤に関する悩みは全て解決すること間違いなしです!
コーティング剤って何?
洗車をすればボディはキレイになりますが、塗装面の劣化を防ぐことはできません。
そんなときに使いたいのが、コーティング剤です。最初のコーティング剤は1980年代に登場しました。
大事なことは、コーティング剤とはどういうものかをまず理解することです。
コーティング剤とは一言で言って、「塗装面を汚れや傷から守り、艶を持続させる」ための車のメンテナンス用品です。
新車のような艶をだし、人間の8倍とも言われる”塗装面の劣化スピード”を低下させてくれるのです。
さて、塗装面に起こる汚れ・傷・艶にはどのようなものがあるのでしょうか?
車の塗装面の汚れ
車の塗装面の傷
- 跳ねた小石などによるチッピング
- 洗車や拭き取りの際にできる傷
車の塗装面のツヤ
塗装面は時間の経過とともに硬化します。この硬化や紫外線からのダメージなどによって艶がなくなってきます。
車にコーティングする方法
車にコーティングを施すには、二つの方法があります。
- 自分で施工する
- プロに施工を任せる
コーティング剤の効果はどれぐらい続く?
コーティングを施す際に、気になるのがその「コーティングの持続期間」です。
これは使用するコーティング剤の種類、または自分で施工するかプロに施工してもらうかによって違ってきます。
コーティング剤による持続期間は3~6ケ月のものや1年以上持続するものもあります。持続期間によって、その費用にも違いが出ることを抑えておきましょう。
コーティング剤の種類についてはのちほどご説明しますが、ここでワックスとの違いも気になってきますね。
次では、コーティング剤とワックスの違いについてご説明しましょう。
コーティング剤とワックスの違いは?
コーティング剤同様、ワックスも車の塗装面に艶を出すという効果があります。
そこで、コーティング剤とワックスの違いをいろいろ比較してみましょう。
コーティング剤とワックスの違い① 持続期間
コーティング剤:短いもので3ケ月、6ケ月また1年以上持続のものもあります。
ワックス:基本1ケ月程度ですが、最近では3ケ月ほど持続する商品もでています。
コーティング剤とワックスの違い② 艶の出かた
コーティング剤:シャープな光沢がある艶がでるのが特徴です。
ワックス:ピカピカというよりも、深みのある艶がでるのが特徴です。
コーティング剤とワックスの違い③ 価格
コーティング剤:1,000円~プロ用の10万円と幅広く販売されています。
ワックス:400円~プロ用の10万円とこちらも幅広く販売されています。
コーティング剤とワックスの違い④ 手間
コーティング剤もワックスも使用上の手間に関しては、それほど変わりがありません。
しかし、ワックスは自分ですると”塗りムラ”が起こりやすい分、手間がかかると言えるかもしれません。
両者は価格と手間にそれほど違いがなく、また最近はコーティング剤でもワックス使用のように深みのある艶をだせる商品も出てきているため、どちらを選ぶかの決め手は持続期間となるのではないでしょうか?
コーティング剤を使いたい人のため、ここからはそのメリット・デメリットをご紹介しましょう。
コーティング剤を使うメリット3つ
コーティング剤を使うメリットとはどんなものなのか確認していきましょう。
大きく分けて、以下の3つがあります。
車のボディに艶をだすことができる
コーティング剤を使うことで、塗装面に強力な皮膜を作り艶をだすことが大きなメリットです。年数が経った車でもコーティング剤を施すことで艶を取り戻すことができ、新車のようなボディに蘇らせることができます。
また、コーティング剤によって塗装面が保護される間は、ボディカラーの色あせを防ぐ効果もあります。
汚れ・傷が付きにくくなる
一度コーティング剤を使えば持続期間中はボディが保護されているので、汚れが付きにくくなることがメリットの一つです。
汚れが付きにくい車は洗車の頻度が少なくなるとともに、するときの時間も短縮にできます。
そして、コーティングされた車は洗車機で車を洗車する際にも傷が付きにくいという嬉しい特徴もあります。
加えて保護された状態のボディは、拭き取りの際にできる傷から塗装面を守ってくれることも大きなメリットになるでしょう。
車の価値を下げない
車のボディを汚れや傷から守り艶を持続させるコーティングをすることで、結局は車の価値を下げないことにもつながります。
落ちない汚れがそのままにしてあったり艶のないボディの車より、コーティング剤を使って劣化を抑えている車のほうが査定額が高いことが明らかだからです。
このように、コーティング剤を使うことで大きなメリットがあります。
コーティングは持続期間中であれば、雨に降られたとしても簡単に流れ落ちてしまうことはありません。
コーティング剤を使うデメリット3つ
さて、メリットが分かったところでデメリットも把握しましょう。
コストがかかる
コーティング剤を購入するにはコストがかかります。コーティング剤にはいくつか種類があり1,000円のものからありますが、プロにコーティングを依頼する場合はその施工費が6万円~10万円程度かかるため負担が大きくなります。
コーティングするための場所を確保する必要がある
プロに依頼せず自分でコーティングする場合、その作業のための場所を確保する必要があります。
作業中はもちろん、ボディ全体にコーティング剤を施し終えてから12時間ほどは雨など水分がつかないようにする必要があり、屋内の場所を確保する必要があります。
ガレージをお持ちでない人には、この作業場所確保がデメリットとなります。
プロに依頼をする場合は数日預けることとなりますので、車を使用しない日程を設定する必要があります。
手間がかかる
車のコーティングに限ったことではありませんが、人に頼まず自分でする場合は費用が抑えられる分、手間がかかることを避けられません。
コーティングをするには、汚れを除去したりその下地作りから始めなくてはなりません。
可能な限りキレイに洗車をし、丁寧に拭きあげ完全に乾燥させてからようやくコーティング剤を施す段階になります。これらの作業がしっかりとされると、コーティングの仕上がりに効果があります。
作業時間の目安は下地作りに半日程度、コーティング施工に1~2時間程度をみたいところです。
- 愛車には費用をかけてでもキレイな状態を保ちたい
- 作業場所は確保できないけれどプロに頼んでコーティングしたい
- コストを抑えるためには自分の手間を惜しまない
など、このようなデメリットがデメリットとならない人もいるでしょう。
それでは、ここからはコーティング剤の種類についてご説明していきましょう。
コーティング剤の種類は4つ
コーティング剤には、主に4つの種類があります。それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。
⑴ 油脂系コーティング
油脂系コーティングとは、油が水をはじく性質を利用したコーティングです。
- 費用が安い
- 施工が簡単
- 撥水性に優れる
- 耐久性が弱く、劣化しやすい
- 紫外線に弱い
- 傷に対しての保護力が低い
⑵ 樹脂系コーティング
樹脂系コーティングとは、イオン結合や分子結合により、シリコンやフッ素などの高分子化合物(ポリマー)を密着させるコーティングです。ポリマー系コーティングと呼ばれることもあります。
- 比較的、費用が安い
- 施工が簡単
- 効果は3ケ月間程度、油脂系コーティングより長持ちする
- 傷に対しての保護力が低い
⑶ ガラス系コーティング
ガラス系コーティングとは樹脂系にガラス繊維が入っているもの、またはガラスに他の成分が入っているものを差します。
ガラス繊維による硬質な皮膜が形成され、傷に対する保護力がグンとアップします。
- 比較的、費用が安い
- 比較的、施工が簡単
- 皮膜が硬質で、傷が付きにくい
- 効果は半年~1年程度、樹脂系コーティングより長持ちする
⑷ ガラスコーティング
コーティング4種類の中でもトップクラスの耐久性・防汚性を持ちます。
ガラス系コーティングと違い一切混ぜ物がなく、ガラス質の硬い皮膜でコーティングをし車のボディを保護します。
- 施工費用が高い
- ずば抜けた耐久性・防汚性
- 効果は約3年と長い
- プロでないと施工が難しい
4つの種類があるコーティング剤について、それぞれの特徴や違いをご理解いただけました。ここで、どの種類を選べばいいのだろうという疑問が浮かびます。
しかし、コーティング剤選びにはポイントがあります。さっそく、そのポイントをご紹介しましょう。
コーティング剤の選び方のポイント
4つの種類があるコーティング剤ですが、人それぞれ何を重要視するかによって選び方が違ってきます。
コストを抑えて艶だしを重要視したコーティングをしたい
- 油脂系コーティング
- 樹脂(ポリマー)系コーティング
とにかくコストを抑えながらもコーティングをしたいと考える人には、油脂系コーティングや樹脂系コーティングがおすすめです。
その中でも樹脂系コーティングは油脂系コーティングよりも効果が長続きし、コーティング剤の中で最も艶出しに優れています。1本5,000円前後からと、そのリーズナブルな価格が魅力です。
効果が3ケ月ほどと比較的短いため、こまめなコーティング施工が必要ではありますがこれらのコーティングは自分でする場合でも使いやすいため、コストを抑えるポイントになります。
持続性かつ光沢感を重要視したコーティングをしたい
- ガラスコーティン
- ガラス系コーティング
持続性を求める人には、ガラスコーティングまたはガラス系コーティングが大変おすすめです。コーティング剤の中でも一番の強度を誇るため、一度施工すれば1年以上持つことがメリットとなります。
また、ボディ全体を均一にコーティングし品のある光沢ある艶をだします。
自分で施工する場合は、ある程度の知識そして下地作りが必要です。ガラスコーティング剤を購入する場合もポリマーを多く含むものなどあり、注意すべきと言えます。
一旦、費用をかけてでもガラスコーティングをすれば、長期間に渡って艶をキープできるとともに汚れや傷からボディを守ってくれることが最大のメリットです。
どんなコーティング剤を使いたいか決まってきたでしょうか?
ここからは、実際にコーティング剤を選ぶ際に覚えておきたい大切なポイントをご紹介します。
避けたい”コンパウンド入り”コーティング剤
「コンパウンド」という言葉を聞いたことはありますか?
コンパウンドとは、”混合物・合成物”という意味ですが、コーティング剤に含まれていることがよくあります。いわゆる”研磨剤”のことを指し、カー用品業界では粉状の研磨剤を薬剤や油などと混ぜ合わせ液状またはペースト状にしたものがほとんどとなっています。
このコンパウンドを使用するメリットとして、こびりついた頑固な汚れや水あかを落とすという便利さがあります。ボディについた傷を研磨剤でなだらかに整え、目立たなくさせることができるのです。
しかし、このメリットがボディに傷をつけてしまうというデメリットになってしまいます。
小さな子どもの歯磨きに研磨剤入りの歯磨き粉を使うとエナメル質を傷つけてしまうためNGということと同様の理由を、ボディの塗装面に当てはめて考えるとお分かりやすいと思います。
従ってコーティング剤を選ぶ際には、コンパウンドが含まれたものは避けることをおすすめします。
撥水タイプと親水タイプならどちらを選ぶ?
服の生地や紙に撥水効果を施すと、表面で水をはじく効果があります。そのような加工を車にもできるのがコーティング剤を使用した「撥水」です。
コーティング剤の撥水効果には以下の二つがあります。
- 撥水タイプ
- 親水タイプ
どちらのタイプが合っているかですが、ご自分の車色によって違ってきますのでご説明しましょう。
①撥水タイプのコーティング剤
雨がポロポロとこぼれ落ちる傘は撥水加工がされています。コーティング剤の撥水タイプも同様に、雨などの水分を粒状にしてはじくという特徴があります。
粒状になった水滴がレンズの役割を果たし太陽光を焼き付ける”ウォータースポット”というシミの原因になってしまうこともあり、淡色車に向いているタイプとなります。
②親水タイプのコーティング剤
撥水タイプと違い水分を粒状にしない親水タイプは、ボディを伝って水分がそのまま流れ落ちるため、ウォータースポットを作りません。
そのため、淡色車はもちろん濃い色の車にも安心して使用できます。
次に、失敗しないコーティングのために知っておきたいコツをご紹介しましょう。
ぜひ、ご自分でされるときの参考にしてください。
コーティング剤の使い方コツを知ろう
ご自分でコーティングすると費用が安くて済んだり、空き時間を利用してできるといったメリットがあります。
しかし、気をつけたいコツがあります。
コーティング剤はムラなくボディ全体に
自分で施工してもプロに任しても起こってしまうことがあるムラ。下地作りがきちんとできてないところに施工してしまったり、炎天下で作業した場合だったりが原因です。
これら原因への対策をした後は、塗り残しや塗りすぎのないようボディ全体に均一に施すことが大変重要です。
自分では分かっているつもりでも、施しにくいエリアの塗り残しや逆に施しやすいエリアを塗りすぎてしまうといったことがあるためです。
ボディ以外のコーティング対象
コーティングのコツとしてもう一つおすすめなのが、ホイールやナンバープレートへの施工です。
ボディ同様、汚れにくくなりますので一緒に施工しましょう。
コーティングのコツとともにもう一点、メンテナンスで理解しておきたいことがあります。
コーティングした車も洗車でメンテナンス
まず、はっきりとお伝えしましょう。
コーティングした車であっても、「洗車は必要」です
ノーメンテナンスをうたうコーティング剤があり迷いますが、誤解されないようご注意ください。ノーメンテナンスとはワックスがけが不要という意味であり、洗車が不要ということではありません。
コーティングした後も、車を利用する中でコーティングが負ける汚れは発生します。
それは例えば、酸性・アルカリ性を含む鳥の糞であったりします。洗車することによって汚れの跡をつかないようしたり、コーティングを長持ちさせることができるのです。
コーティング後も、「洗車は必要」ということがお分かりいただけたことと思います。
では、コーティングを自分でするか、プロに任せるかというポイントについて話しを進めてまいりましょう。
自分でするよりもプロに任せたほうが良い?
車のコーティングは、その費用や効果の持続期間によって選ぶ種類が違ってくることは分かりました。
ただ費用を抑えたい場合は自分で施工するのがおすすめですが、種類によっては施工に知識を必要とするものもあります。
ここで、プロにコーティングを任せる人とはどんな人なのかみてみましょう。
- 自分でする時間・知識のない人
- コーティング作業の場所がない人
- 費用をかけても良いと思っている人
次に、プロに任せるポイントを整理しましょう。
- 下地作りから施工を一貫し、安心してプロのサービスを利用できる
- 仕上がりの美しさと耐久性を期待できる
プロに任せてみたいものの、その費用が気になりますね。次では、判断基準となるようにその辺の疑問にお答えしましょう。
プロに依頼する場合にかかる施工費用
プロのコーティングを利用する際の費用は、そのコーティングの種類だけでなく、新車かどうか、ボディの面積が大きいかなどによって変わってきます。必ず、利用先との確認作業をしましょう。
また、ディーラーなのかカーコーティング専門店など利用先によってもその費用の違いがあります。
これらの条件をふまえ、コーティングの種類別に費用相場をみていきましょう。
<樹脂系コーティング>
- 軽自動車クラス 22,000円~26,000円
- 5ナンバー小型車 27,000円~32,000円
- 3ナンバー大型車 35,000円~40,000円
<ガラスコーティング>
- 軽自動車クラス 40,000円~65,000円
- 5ナンバー小型車 50,000円~85,000円
- 3ナンバー大型車 70,000円~105,000円
プロにコーティングを利用する際は、これら費用とともに所要時間の確認もぜひすることをおすすめします。
ここで、プロに依頼する場合のコーティングのおすすめについてご紹介しましょう。
コーティングした後の洗車の方法
さきほど、コーティングされた車でも洗車の必要があることを述べました。そこで、コーティング後の洗車についてもう少し詳しくご説明しましょう。
コーティングされた車の洗車は基本、手洗いになります。洗車機はコーティングが剥がれてしまうリスクがあるためです。
手洗いには、「水洗い洗車」と「シャンプー洗車」があります。
コーティング後の水洗い洗車
コーティングした車であれば、基本的に水洗いで済みます。鉄粉や虫汚れなど水洗いで落とせない汚れについては専用の洗浄品などを利用します。
コーティング後のシャンプー洗車
泡や洗剤がボディに残ることで、逆に汚れの原因になってしまいます。シャンプー洗車をする場合は、シャンプーをしっかり落とすことがコツになります。
「洗車+コーティング剤」で、新車のような美しさをキープ!
コーティング剤とは、塗装面を汚れや傷から守り、艶を持続させるための車のメンテナンス用品です。
- コーティング剤には、主に4つの種類がある
- 種類によって費用や持続期間が違う
- コーティングすることによって劣化を遅らせ、車の価値を下げない
- コンパウンドが含まれたはコーティング剤は避ける
- コーティングした車であっても、手洗い洗車は必要
- プロに依頼する場合は費用と時間を確認する
コーティング剤選びは種類の違いや持続期間を目安に、またコンパウンドが含まれていないかを確認する必要があることが分かりましたので、あとはコツを抑えて施工するのみです。
プロに依頼する場合でも、好みの艶、費用目安や持続期間が分かっていれば相談しやすいですね。コーティング前の洗浄からしっかりとしてくれるプロを選ぶとクオリティが高くなり費用をかける価値があるでしょう。
コーティング剤を施工すれば洗車だけでは得られない、新車のような状態をキープすることが可能になります。
大好きな車へのコーティング、大変おすすめです!