雨の日の洗車完全ガイド|プロが教えるメリット・注意点・正しいやり方

雨の日の洗車

「洗車は晴れた日にするもの」というイメージ、ありませんか?
確かに、青空の下でピカピカの愛車を見るのは気持ちがいいものです。
しかし実は、雨の日こそ洗車のチャンスでもあります。

この記事では、新潟で年間500台以上の洗車・コーティングを行うプロディテイラーの経験から、
「雨の日洗車のメリット・デメリット」「梅雨時期の注意点」「正しいやり方」を詳しく解説します。
雨天でも安心して行える洗車のコツを知り、汚れにくく、美しさを長く保つ洗車術を身につけましょう。

雨の日に洗車をするメリット
目次

雨の日に洗車するのはアリ?【結論:目的を変えれば◎】

「せっかく洗っても、どうせまた濡れる…」そう思っていませんか?
実際、雨の日の洗車は「汚れ落とし目的」であれば非常に効果的です。
雨水はボディ表面の砂やホコリを自然に流してくれるため、下洗いの代わりになり、摩擦を減らしながら時短にもなります。

ただし、コーティングやワックスといった仕上げ作業はNG
これらは水分が残っていると密着しないため、施工は晴れた日に行いましょう。

雪国の新潟のように道路に融雪剤(塩カル)が撒かれる地域では、雨天時に下回りの汚れや塩分を洗い流すことが防錆対策として非常に有効です。
「晴れ=仕上げ」「雨=リセット洗車」と使い分けるのが理想です。

雨の日に洗車をする6つのメリット

「雨の日に洗車して意味あるの?」という声はよく耳にしますが、実際には次のような利点があります。

① 雨水が下洗いの代わりになり時短できる

雨で砂埃や花粉が流れるため、ホースでの予洗いを短縮できます。
特にルーフやガラス面は自然に汚れが落ちやすく、摩擦による洗車傷を防げます。

② 周囲への水はねを気にせず洗える

晴天時の洗車では水が飛び散りやすく、隣家や洗濯物への配慮が必要です。
雨の日は地面も濡れているため、安心して作業できます。

③ 汚れが柔らかく落ちやすい

虫の死骸や鳥のフンなど、乾くと落ちにくい汚れも雨でふやけて除去しやすくなります。
無理にこすらず洗えるため、コーティング被膜のダメージも軽減できます。

④ 洗車代・水道代の節約

雨水を利用できるため、使用する水の量を大幅に減らせます。
洗車場では雨の日限定の割引キャンペーンを行う店舗もあります。

⑤ 洗車場が空いている

雨天は来客が少ないため、待ち時間ゼロで落ち着いて作業できます。
コイン洗車場を使う方には実は狙い目の時間帯です。

⑥ 拭き上げの負担が少ない

雨がすすぎ残しを流してくれるため、拭き上げは“雨上がり後の仕上げ”だけでOK。
雨水に含まれるカルキが少ないため、水垢も発生しにくくなります。

雨の日洗車のデメリットとその対策

雨の日の洗車デメリット

もちろん、雨の日の洗車には注意点もあります。
大きく分けると「施工できないこと」と「環境リスク」に分類されます。

ワックス・コーティング施工ができない

乾燥が必要なため、雨天時は避けましょう。
代わりに洗浄だけに集中し、後日晴天時に仕上げるのがおすすめです。

大気中の不純物が付着する

現代の雨には、黄砂・花粉・PM2.5などの汚染物質が混ざっている場合があります。
雨上がり後の放置は厳禁。 雨が止んだタイミングで早めに拭き上げを行いましょう。

防錆・保護成分が流れやすい

防錆剤入りのシャンプーや下回りコート剤は雨で薄まるため、雨後はできるだけ乾燥を確保し、再施工のタイミングを見直すのが大切です。

作業性が悪くなる

視界が悪く、風が強い日は滑りやすくなります。
動きやすい防水レインウェアと滑りにくい靴を用意しておきましょう。

梅雨・雨季でも洗車が必要な理由

梅雨の時期に洗車をする意味があるのか?

「雨が続く季節は洗っても意味がない」と思われがちですが、むしろ梅雨こそ定期洗車が重要です。

雨に含まれる酸性成分や大気中の汚染物質が塗装に残ると、「酸化共鳴」によってコーティング被膜や塗装表面が劣化します。
これが「雨ジミ」や「色あせ」の原因です。

特に屋外保管の車は、1〜2週間に1回の軽洗いが理想。
ボディを軽くリセットするだけでも、酸化を抑えられます。

雨の日におすすめの洗車グッズ

  1. 上下分かれた防水レインスーツ
     →動きやすく、作業中の浸水を防ぎます。
  2. フォームガン
     →ホース直結で大量の泡を作れ、時短になる。
  3. ムートングローブ
     →柔らかく泡立ちも良いため、短時間で傷を抑えた洗車が可能。

雨の日の洗車方法【コーティング有無別】

コーティング施工車の場合

雨を活かして、全体の砂埃を軽く流しましょう。
その後、弱酸性シャンプーと泡をたっぷり使って優しくなで洗いします。
雨水がすすぎ替わりになるため、焦らず丁寧に。
雨が止んだら、すぐに大判クロスで拭き上げてください。
その後、軽くスプレーコーティングで撥水を補強するとベストです。

コーティング未施工車の場合

汚れが固着しやすいので、泡シャンプーで軽く全体を洗います。
雨で汚れを流した後、後日晴れた日に簡易コーティングを施工しましょう。
未施工車は雨後の放置が最も劣化を招くため、必ず仕上げ工程を後日に組み込みます。

洗車機を使う場合

雨の日は乾燥ムラが出にくく、機械洗車でも仕上がりが安定します。
濃色車の場合はソフトブラシモードを選び、コースを定期的にメンテナンスしましょう。

雪国実務:下回り・ホイールの塩分対策

新潟などの積雪地域では、雨の日洗車が防錆のチャンスになります。
下回りやホイール内側に付着した融雪剤(塩カル)は、乾くと金属を腐食させる原因になるため、雨を利用して徹底的に洗い流しましょう。

洗浄後は、できれば屋根下で一晩乾燥させるのが理想。
防錆コートを施工している車両でも、乾燥工程を確保することで効果を長持ちさせられます。

よくある質問(FAQ)

雨だけで車の汚れは落ちますか?

表面の軽い汚れは落ちますが、油汚れや水垢は落ちません。定期的な洗車が必要です。

雨の日は拭き上げ不要ですか?

洗車直後は不要でも、雨が止んだら必ず拭き上げましょう。放置すると雨ジミの原因になります。

梅雨の時期はどれくらいの頻度で洗車すべきですか?

A. 屋外保管車なら1〜2週間に1回が目安です。

コーティング直後に雨が当たっても大丈夫?

施工後24〜48時間は降雨・洗車を避けましょう。硬化中に濡れると被膜性能が低下します。

まとめ|雨の日は「汚れ落とし日」として活用しよう

雨の日の洗車は、時短・節水・防汚ケアという多くのメリットがあります。
晴れの日に比べて乾燥ムラが少なく、環境的にも優しい洗車スタイルです。

ただし、仕上げ施工や放置には注意が必要。
「雨の日=汚れをリセット」「晴れの日=仕上げ強化」
このリズムを意識するだけで、愛車の美しさを長く保てます。

雨の日の洗車

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