洗車の頻度やタイミングをプロが解説!やりすぎが引き起こす問題点

洗車は、車を美しく保つだけでなく、愛車の寿命を延ばすためにも重要な作業です。

「洗車の頻度はどのくらいが理想的なのか?」という疑問は多くの車所有者に共通するテーマです。
適切な洗車頻度は、車の色やコーティングの有無、さらには季節や使用環境によっても大きく変わります。

この記事では、お客様のアンケートや様々なケースを例にあげながら、大切な愛車を洗車するタイミングを紹介しています。
愛車を大切に乗ることで、数年後の査定時に値段が大幅に変わることもあるんですよ。

目次

洗車のタイミングと頻度は保管場所によって違う

車の汚れ具合は、保管場所によって違ってきます。あなたはどこに車を駐車していますか?
洗車のタイミングや頻度は保管場所によって大きく変わります。

駐車場別戦車頻度

ガレージ保管

普段車をガレージ保管しているのであれば、月に1回程度洗車でツヤのある綺麗な状態を保つことが可能です。

車の汚れの原因の多くは、風に舞ってきた砂ぼこりや鉄粉、雨などによるものです。ガレージ保管の場合は、完全に密封された空間に車がありますので、風によって汚れることも雨で汚れることもありません。

また、ワックスやコーティングを施工している場合、紫外線や雨、汚れなどから保護されるため効果が長持ちします。その結果、ボディが綺麗な状態を長く保つことができます。

カーポート保管

ガレージ保管ほどの効果はありませんが、カーポートでもある程度の汚れを防ぐことができます。

吹き付ける風を防ぐことはできませんが、多くの雨を防ぐことは可能です。
また、太陽光も多少なりとも防いでくれます。そのため、カーポート保管であれば、2週間に1回程度の洗車が最適です。

屋根のない駐車場

屋根のない駐車場の場合、クルマをキレイな状態に保つためには、1週間に1回程度の洗車が必要になります。別名「青空駐車」と呼ばれる保管方法ですが、吹き付ける風や真夏の太陽、激しい雨などにさらされている状態です。

風と太陽と雨というのは、汚れが蓄積する三大原因です。これらの影響を常に受けている青空駐車は一番汚れが溜まる保管方法となります。手間が掛かりますがこまめに洗車するようにしましょう。

洗車のタイミングは車の色によって違う

車の色によって、汚れが目立つものもあります。頻繁に洗車できない方は汚れが目立たない色の車を購入するといいですね。

色によって洗車のタイミングが違う

洗車のタイミング ボディーが黒系の場合

黒系の濃い色の車は、ほこりや泥などの汚れが非常に目立つので、1週間に1回程度の洗車するのがベストです。

また、雨が降った後や、洗車後の水垢などが非常に目立つのも黒系統の特徴です。水垢は、白く跡になることが多いので濃い色の車は目立ちやすいのです。

洗車のタイミング ボディーが白系の場合

白系統の車の場合は、2週間から1ヵ月に1回程度の洗車を行いましょう。白系統であれば、黒系統よりも汚れや水垢が目立たないので、洗車をするペースが遅くても大丈夫です。

白系統は汚れが目立ちにくいので、汚れが蓄積されていないかを注意して見ておくと良いでしょう。

洗車をした方がよいタイミング

目安の洗車頻度を決めている方でも、イレギュラーなタイミングで洗車をした方がいい時があります。

泥がついた車

泥水や融雪剤が付着

泥水や融雪剤の上を走行した場合はなるべく早く洗車をしましょう。
ボディが汚れて見た目が悪くなるだけでなく、放置しておくと車の足回り(下回り)にダメージを与えてしまう恐れがあります。

泥水がボディや足回り(下回り)に付いたままだと、土の中の塩分によってサビを発生させる危険性があります。特にボディに塗装のはがれや欠けなどがある車は、サビの進行が進みボディ全体に広がってしまいます。

また、足回り(下回り)に錆が発生した場合はフレームやドライブシャフトなど、重要なパーツが劣化し危険な状態になります。泥水は固まってしまうと取りにくくなる性質を持っているため、放置すると汚れがこびり付いてしまいます。

さらに、融雪剤も同様なことが言えます。冬季になると、道路に凍結防止のために融雪剤をまきます。融雪剤の成分は、塩化カルシウムや塩化ナトリウム、塩化マグネシウムなどが主に使われています。

成分の名前を見て分かる通り、融雪剤には塩分が多く含まれており、車に付着するとサビの原因となってしまいます。事故防止のため、融雪剤の散布量は年々増えているのが現状です。

融雪剤散布量の推移

以上のことから、泥水や融雪剤の上を走った際には、なるべく早めの洗車が必要となります。洗車の際は、ボディだけでなく、足回り周辺も水をかけるなどして汚れを取り除くようにしましょう。

花粉や黄砂が付着

春先に、花粉や黄砂が車に積もっているのを発見したら、なるべくすぐに洗車を行いましょう。

花粉は、ボディが汚れるだけで一見すると無害のように感じますが、染みの原因になってしまう性質を持っています。

花粉は雨に濡れるとペクチンというタンパク質を出します。このタンパク質がボディに付着したまま乾燥すると、ボディに染みが発生してしまいます。

黄砂はザラザラとしているために、そのまま放置をすると傷の原因となります。また、ボディに黄砂が積もった状態で雨が降ると、黄砂に含まれるカルシウムによってイオンデポジットが発生し、染みとなってしまいます。

「またすぐに積もるから」と思って放置してしまうのは危険です。花粉や黄砂はすぐに洗車をして取り除きましょう。

虫の死骸や鳥フンが付着

虫の死骸や鳥のフンが付いたら、すぐに汚れを取るようにしてください。たかが虫の死骸や鳥のフンといって放置すると、後で痛い目を見てしまう恐れがあります。

虫の体にはタンパク質や酸が含まれており、酸が死骸から塗装面に付着することで、塗装面を痛める原因となります。染みが発生するほか、最悪の場合には塗装面が窪んでしまったり、ひび割れが発生したりする危険性があります。

また、鳥は虫を捕食します。虫は酸性であるため、鳥のフンも自ずと酸性になります。そのため、鳥のフンが塗装面に付着することで、虫の死骸と同じように塗装を痛める原因となるので注意が必要です。

洗車の頻度はどれぐらいなの?

他の方達が、どのくらいの頻度で洗車をしているのか気になる方も多いでしょう。

世界トップクラスのマーケティングリサーチのGfKの日本法人のGfKジャパンの洗車頻度に関する調査結果です。

洗車の頻度(調査結果)


僅差ですが、1ヶ月に1回洗車する人が最も多く、半数以上の方は3ヶ月に1回以上洗車をしています。

その反面、不定期の方や1年に1回程度の方も多く洗車のタイミングは、人それぞれなことがわかりますね。

コーティングしている車の洗車回数

ワックスやコーティング施工をしていてもしていなくても、洗車の回数はあまり変わりません。同条件で保管していれば、汚れが車に付着する機会は同じですよね。

ワックスやコーティングを施工すると、汚れがつかなくなると勘違いしてる方が多いようですが、あくまで汚れが付着しにくくなるだけです。

しかし、ワックスやコーティングを施工すると、簡単な洗車でも汚れが落ちやすくなるのは事実です。ボディの表面がツヤツヤになっているため、花粉や黄砂、砂やホコリは水を流すだけで落とすことができます。

また、水垢やイオンデポジットなどの頑固な汚れも付きにくくなるので、シャンプーで軽く洗車するだけで汚れが落ちキレイなボディが蘇ります。

洗車をしなくても汚れが付かないような錯覚に陥りますが、施工をしている車でも定期的なメンテナンスは欠かさないようにしましょう。

理想的な洗車のタイミングは?

洗車のタイミングは難しく、ただ頻繁に洗車をすれば良いということではありません。洗車をしすぎることで発生するマイナス面もあるのです。

洗車をする際、多くの方がスポンジを使用しているでしょう。また、最終的に水滴を拭く際にもタオルやクロスを使用します。
スポンジでボディを磨く時、水滴をタオルやクロスで拭く時には、少なからずボディとの摩擦が発生しキズがついてしまいます。

コレを俗に「洗車傷」と言いまが、手洗い洗車の場合は正しい頻度と手順で洗車をすれば問題ありませんが、洗車機などを使う場合は特に注意が必要です。

また、ボディやボンネット内部は、上部から降ってくる雨を想定して防水対策が施されています。洗車時に防水対策のされていない下や横から勢いよく水をかけると、普段水が入らないボンネットの中や足回りに水が入る恐れがあります。

そのような場所に水分が残ってしまうと、錆びの原因となってしまいます。

良かれと思って頻繁に洗車を行っていても、車にとっては悪影響を及ぼす結果になってしまうことも考えられます。そのため、本当に必要な時だけ洗車をした方が良いという様に考えることもできるでしょう。

結論としては、理想的な洗車のタイミングは適度にとしか言えないのです。ご自身のクルマを見て「汚れてきたな」と思ったらタイミングですよ!

季節ごとのタイミングで洗車しよう!

梅雨前の洗車はおすすめ

季節ごとの定期的なタイミングで洗車を行うのもおすすめです。
特におすすめのタイミングは、夏前と冬前です。月で言うと、7月と11月になります。

7月は、梅雨が明けてこれから夏本番を迎えるという時期です。梅雨が明ければ、梅雨の時期に溜まった汚れを落とすことができます。
また、7月に洗車をしておけば、8月よりもまだ気温が低いですし、真夏のピーク時の炎天下で作業を行う必要もなくなります。

11月は、そろそろ本格的な冬支度を始める時期になります。そのため、洗車の際に冬タイヤへの変更作業を同時に行うことができます。
また、11月の気温は真冬の時期よりも高くて寒すぎないため、体を動かすには丁度良い気温となります。そのため、洗車作業を効率良くスムーズに行うことが可能です。

雨の日に洗車をするメリットとデメリット

洗車のタイミングや頻度とは関係ありませんが、雨を利用して洗車をするのも悪くないです。

雨の日の戦車のメリットは

  • 汚れが落ちやすい
  • 拭き取り作業が必要ない

デメリットは

  • 体が濡れてしまう
  • ワックスやコーティング施工ができない

などがありますが、天気の悪い休日は出かけるのも億劫になるので、雨を利用して洗車をするという意見もよく聞きます。

ガラスコーティングしている車を洗車するタイミング

無施工の車と同じタイミング

「ガラスコーティングをしていれば汚れが全く付かなくなる」というイメージはありませんか?
実際には、多少汚れが付きにくくなるものの、ガラスコーティングをしていてもしていなくても、汚れは同じ様に付着します。
「ガラスコーティングしてあるから」と汚れを放置してしまうと、こびりついて取りにくくなってしまいますよ。

そのため、洗車のタイミングについても、施工していない車と同様のタイミングで行う必要があります。
しかしコーテイングをしているメリットもあります。

水だけで洗車が可能

ガラスコーティングのメリットは、洗車が楽になるという点です。
汚れは、施工していない車と同じ様に付着しますが、施工していない車よりも簡単に汚れが落ちます。洗車時の負担がかなり軽減されますよ。

ガラスコーティングは、塗装面を厚くて硬い被膜で覆います。塗装面の身代わりとなって汚れを引き受け、バリアーの役割を果たしています。そのため、汚れは塗装面ではなく被膜に付着している状況なので、簡単に落とすことが可能となります。

ガラスコーティングをしてあれば、基本的に水洗いのみで大丈夫です。水だけでも十分汚れが落ちるので、カーシャンプーを使う必要はありません。しかし、汚れがこびりついて取りにくくならないように、日頃から洗車を行いましょう。

洗車を頻繁にやりすぎるとトラブルの原因になる事も

車を常に綺麗な状態にしたいと思い、頻繁に洗車をする方もいるでしょう。しかし、洗車回数が多すぎることによって、車に弊害が発生する可能性があります。

先述をしましたが、洗車の際に摩擦で発生する「洗車傷」は、洗車をする際には避けようがない傷です。
当然、洗車をやればやるほど洗車傷は増えてしまうので洗車のやりすぎには注意が必要です。

洗車傷が増えていくと、傷が深くなり塗装面にまでダメージがいってしまう恐れがあります。塗装面にダメージがいくと、ツヤや見た目の美しさが損なわれてしまいます。

綺麗な状態を保ちたくて洗車の回数を増やしているのに、その結果ボディの輝きが失われるのであれば、本末転倒となってしまいます。適度な洗車を心掛けましょう。

避けた方がよい洗車のタイミング

晴天の日は洗車はしない

良く晴れた夏の日の日中、気持ちが良いので洗車をしたくなることもあるでしょう。
しかし、車にとって、暑い夏の日差しでの洗車は悪影響を及ぼします。

夏の日差しは、雨が降った後の水溜まりをすぐに乾燥させてしまいます。

それと同じように、暑い夏の日差しの下で洗車を行うと、みるみる内にボディの水分が蒸発してしまいます。カーシャンプーを付けての洗車中や、水道水で洗い流している時でさえも、常に乾燥が始まっていきます。

カーシャンプーで洗車中に乾燥が進んでしまうと、カーシャンプーの成分がボディの染みとなってしまう危険性があります。
また、水道水で洗い流した後に乾燥して蒸発すると、水道水のミネラル分によって水垢が発生してしまいます。真夏の炎天下での洗車作業は控えましょう。

洗車に適した天候は曇り

太陽光は洗車の敵

夏の日差しの下でなくても、良く晴れて太陽光が降り注ぐ日の洗車は危険です。真夏の炎天下は非常に強い日差しなので、水分はあっという間に蒸発していきます。
しかし、真夏でなくても、太陽光の下では蒸発は確実に起こっています。

例え真冬であっても、太陽光が降り注ぐと蒸発するのが早くなります。雪が降った場合、日陰にある雪は溶けないのに対し、日向にある雪は溶けてしまいます。
それだけ、太陽光が降り注いでいる場合と降り注いでいない場合で、大きな環境の変化があることが分かります。

そのため、季節を問わずに太陽光の下で作業を行うことは避けましょう。ベストなタイミングは、太陽光が差さない曇りの日です。
太陽光がないことによって水分の蒸発が遅くなるので、曇りの日は一番洗車に適しているタイミングと言えるでしょう。

雨の日は注意

記事内では雨の日のメリットについて触れてきましたが、場合によってはまたすぐに汚れてしまう危険性があります。

雨の中洗車をした後に、雨が上がったので車で外出した際、水溜まりやぬかるみを走行してしまい、車に泥が付いてまた汚れてしまうという可能性があります。
太陽が出ている日や雨の日よりも、曇りの日は安定して洗車を行える日であると言えます。

洗車のタイミングは人によって変わることもある

ここまで、車にとっての洗車のベストタイミングを紹介してきました。

しかし、車を運転するのも所有するのも人間です。例え車にとってベストなタイミングであっても、車のオーナーにとってはベストなタイミングとは言えない可能性もあります。

車を眺めているのが好きな方や、いつも綺麗な状態で運転したいという方もいるでしょう。
そういった方にとっては、車にごみが付着しておらず、常に綺麗な状態でいることが最良であると言えます。そのため、洗車の回数も増えるでしょう。

また、長期的に見て、何年先も綺麗な状態にしたいという方もいるでしょう。そういう方にとっては、洗車傷を増やさないために洗車を頻繁に行わない方が良いこともあります。

このように、車のオーナーのニーズによっても、洗車のタイミングは変わります。人それぞれで、洗車のタイミングが異なっても良いとも言えるでしょう。

洗車におすすめの洗浄剤を紹介!

ミネラルオフシャンプー

洗車におすすめなカーシャンプーは、「SPECIALEシリーズ」のミネラルオフシャンプーです。
一般的なカーシャンプーの洗浄で落とせる花粉、黄砂、虫、砂ホコリや泥跳ねによる汚れの除去だけでなく、今までのカーシャンプーにはなかった『極初期のイオンデポジットを予防、軽減する効果』がプラスされたプロ仕様のカーシャンプー です。

カーシャンプー選びに失敗するとせっかく丁寧に洗い上げた車を傷めてしまうことになりかねません。
「軽視されがちなカーシャンプーですが、頻繁に車に触れるものだからこそ良いものを使って洗ってあげたい
」というオーナーの思いが詰まったカーシャンプーです。

洗車場に備え付けの高圧洗浄機から噴射される洗浄剤を使う方法もありますが、
洗車場の洗剤はコストを極限まで削る為に原価の安い洗剤や洗浄成分を薄めた
粗悪なものに当たってしまうリスクもできれば避けたいですよね。

必要に応じてタイミングよく洗車しよう!

洗車のベストタイミングを様々なケース別に紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

車の保管状況や色、季節や天候、汚れ具合などによって、洗車のタイミングは全く異なります。
友人が「1ヵ月に一度しか洗車していない」と言っていたから、自分もそれにならって1ヵ月に一度しか洗車をしない、というのは避けた方が良いでしょう。
自分の車が置かれている状況や環境が、他の人と全く同じであるということはあり得ません。

自分の置かれている状況や環境、季節や天候、車の汚れ具合などを的確に判断し、ベストなタイミングで洗車を行い、車を綺麗に保てるようにしましょう。
そうすれば、無駄な作業をすることなく、いつまでも綺麗な車に乗り続けることができるでしょう。

洗車のタイミングは?

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