フロントガラスが灰色で前が見えない!早くワイパーをかけないと!
火山灰ですっかり覆われた車、いったいどうやって綺麗にするの?
噴火が起こって火山灰が降ってきたら、やはり焦ってしまいますね。
生活にいろいろな影響がでる中、車への降灰も大きな問題の一つとなります。
そこでこの記事では、火山灰が車に与える影響、絶対に避けたい対処法、車の洗車方法、そして予防策まで詳しく検証します。
備えあれば憂いなし!ぜひ、ご活用ください。
日本にある111の活火山
日本は、有数の火山大国です。
気象庁によれば、現在の日本の活火山数は111となっています(2017年6月現在)。
その中でも富士山を始め阿蘇山、桜島、浅間山など50が”火山防災のために監視・観測体制の充実等が必要な火山”と選定されています。
いったん噴火が起こると、警報レベルによってはその降灰の飛散は数十km~数百kmの広範囲に及ぶこともあります。
日本全国にちらばっているこれらの活火山。近くに住んでいる人であればもちろん観光などで訪れる人も、どのように降灰対策をするのか正しい知識を持っておくことは大変大事なことなのです。
火山灰とは?
火山灰とは火山放出物のこと指し、直径2mm以下の岩片の総称です。火山ガラス・結晶粒・岩石の粉などからなり、空気中で冷却され固形化したものが偏西風などによって流され降下します。
火山灰は熱でガラス質に編成した鉱物であり、人体はもちろん車にもとても悪いものなのです。
噴火のニュースで、何台もの車が灰で真っ白になっているのを見たことがあるのではないでしょうか?
火山灰はホコリのように見えないこともないですが、その粒子は実は硬くて尖っているのです。
火山灰が車に与える影響
まずは、火山灰の車への影響にはどんなものがあるかみてみましょう。
車の塗装面が傷ついてしまう
火山灰は、ナイフの刃より硬度があると言われ角が尖っている粒子です。そのため、車のボディやフロントガラスを傷つけてしまいます。
また、火山灰は酸性のため、サビや劣化の原因にもなり塗装面に影響があります。
オイルフィルターなどフィルター類のつまりが起こってしまう
火山灰の中には、火山ガラスや鉱物結晶と呼ばれる物質が含まれいます。この物質は高熱に溶け出すという特徴を持っているため、高温になるエンジン内部に灰が入り込むと溶けてオイルフィルターつまりの原因となります。
また内部を傷つけることもあり、故障の原因になる可能性があります。
火山灰による影響は大変大きいことに加え、車に灰が積もったときに雨が降るとさらに厄介なことになってしまいます。
降灰したら雨が降る前に対処!
火山灰が車に積もっただけで大変ですが、雨が降ると最悪の状態になってしまいます。雨で灰が流れるかと思いきや、反対に塗装面などにこびりついてしまうのです。
これは、粒子の空洞に雨や湿気の水分が吸収され、のり状に固まってしまうためです。
そうなると、今度は除去するにも一苦労となってしまいます。
それほど酷くない降灰でも放置せず、「積もったら除去」することが大切です。
火山灰の車への影響をご理解いただきましたが、では実際に火山灰が降ってきて車に積もったらどんな行動をしますか?
次では、絶対にしてはいけない対処法についてお話ししましょう。
まずはこのポイントをしっかり抑えてくださいね。
火山灰を除去するのに避けるべき対処法2つ!
火山灰が降灰した時、正しい対処法の知識が無いため、間違った方法を使ってしまう人が多くいます。
してはいけない対処法には、以下の二つがあります。
⑴ ワイパーを使ってはダメ!
火山灰は車全体をカバーするように積もりますが、特にフロントガラスに積もった灰の影響は大きく運転ができなくなってしまいます。
そこで多くの人が取る対処法が、車のワイパーで灰を除去しようとするものです。すぐに対処したいという気持ちは分かるのですが、これが大きな間違いなのです。
上の述べた通り、火山灰は硬く尖った鉱物です。ワイパーの動きによって、フロントガラスに積もった火山灰の細かい粒子で引っ掻き傷をつけてしまうことは想像に難しくないことでしょう。
緊急時以外は、ワイパーの使用は避けてください。
ワイパー使用が厳禁と同様、布なので拭き取ろうとフロントガラスや車の塗装面などを擦ることもしないようにご注意ください。
⑵ コイン洗車機の使用はダメ!
もう一つ厳禁な対処法は、セルフ洗車機(コイン洗車機)の使用です。
一気に火山灰を除去しようと、灰が積もったそのままの状態で車をいきなりセルフ洗車機に入れ洗車をしたい気持ちも分かります。
しかし、火山灰は落ちても、塗装面やフロントガラスに無数の傷がついていることにショックを受けることになるでしょう。
セルフ洗車機を利用する場合は、水で灰を落とした後がおすすめです。
最近ではブラシのない洗車機もあります。ノンブラシ洗車機の場合は水だけで汚れを落とすので傷はつきにくいです。
ただし、降灰の多い地域では大量の火山灰が落ちるため、設置場所によってルールがあるかもしれません。
その場合は、注意事項などを守って利用するようにしてくださいね。
ワイパーや布などでの拭き取り、そしていきなりのセルフ洗車機使用が厳禁ということが分かりました。
ここからは、正しい洗車の方法をご紹介してまいります。
火山灰の除去は事前準備が大切!
車だけでなく人体にも悪影響のある火山灰。作業中に吸い込まないようにすることが大切です。
火山灰の除去をするときは、しっかり準備をすることから始めましょう。
<作業に用意したいもの>
- 防塵マスク
- ゴーグル
- 手袋
- ブロアーやフェザーダスター
- 大量の水
- バケツや2Lのペットボトル
- クロス
他にも、高圧洗浄機やペットボトル専用加圧式スプレーなどがあると大変効果があります。
それでは、実際に火山灰を除去していく方法を確認していきましょう。
火山灰の洗車は安全も考慮して
火山灰の除去は車を傷つけないようにするとともに、安全を考慮することが重要です。
そのため、洗車をするガソリンスタンドなどへ移動する前に、まずはフロントガラスだけでも自分で火山灰の除去をするようにします。
運転する際に大切なのは不要不急の運転は避け、どうしても必要な場合はヘッドライトを点灯しいつもより速度を落として走行しましょう。
- ブロアーやフェザーダスターを使って、火山灰を車から除去する
- 大量の水でさらに火山灰を除去する
- クロスを使って、しっかり吹き上げる
- 運転できる状態か確認したところで、ガソリンスタンドなど洗車場で洗車をする
流れが分かったところで、それぞれのコツをみていきましょう。
①ブロアーやフェザーダスターを使って、火山灰を車から除去する
車に火山灰が積もったら、まずはできる限り灰を除去しましょう。雨や湿気で粘着性を帯びるのを避けるためにも、早ければ早いほど除去しやすくなります。
それには、フェザーダスターなどを使っての火山灰の除去がおすすめです。
ブロアーがある場合は細かい部分の除去まででき、さらに除去の効果が期待できます。エンジンルームに入り込んだ火山灰も除去してしまいましょう。
清掃前に、必ず吸気口と電子部品を密封しておくことをお忘れないようご注意ください。
②大量の水でさらに火山灰を除去する
フェザーダスターやブロアーである程度の火山灰の除去ができた後、次は大量の水を使って洗車します。
高圧洗浄機があればベターですが、無い場合でも対処可能です。その場合はホースを利用したり、ホースが無ければ2Lのペットボトルを使いましょう。
とにかく、上からゆっくりと”水を落とす”イメージで洗車してください。傷をつける原因となりますので、決して布などを使って擦らないでくださいね。
そして次は、バケツに洗剤を入れてシャンプー洗いでダブル洗車します。しっかり泡立てると泡がクッションの働きをし、優しく洗車することができます。傷を入れないよう柔らかいスポンジを使いましょう。
③クロスを使って、しっかり拭き上げる
洗車をした後は、汚れを拭き取る布ウエスやクロスを使って、拭き取り作業をします。これは、通常の洗車と同様ですね。
一連の作業をしても火山灰はなかなかしつこく、塗装面がざらざらするように感じることがあります。
そういう場合は、ガソリンスタンドなど洗車場で洗車をしてもらうことも一つの手になります。
とりあえずフロントガラスの火山灰除去をする応急処置をし、ガソリンスタンドへ行って洗車というパターンです。
ベーシックな洗車であればリーズナブルな費用で時間もそれほどかからずに終わります。
火山灰によって道路が滑りやすくなるため、くれぐれも用心して運転してください。
ただし、噴火後のガソリンスタンドはかなり混雑します。
④運転できる状態か確認したところで、ガソリンスタンドなど洗車場で洗車をする
運転に問題ない道路状況であることをしっかりと確認し、ガソリンスタンドなど洗車場へ行き洗車をします。
洗車のタイミングは火山灰が降ってしばらく経った後、そして車によって灰が舞わなくなった頃です。
そうすることで、洗車後にまた火山灰を被るということを避けられます。
ここで、火山灰除去のために自分で洗車をする場合に頼りになるアイテムをご紹介しましょう。
これさえあれば、火山灰も怖くないアイテム2選
車に積もった厄介な火山灰を洗車するためのおすすめアイテムです。
火山灰アイテム① マキタ充電式ブロワ
本体に付属のバッテリー搭載モデル・充電器付き
小回りがきくとともにパワーのあるブロアーです。コードレスで屋外での利用に便利なので、火山灰除去だけでなく洗車後の水分飛ばしにも便利です。
火山灰アイテム② Karcher (ケルヒャー)高圧洗浄機サイレント
高圧洗浄機本体部門ベストセラー1位のケルヒャー高圧洗浄機サイレントは、水圧が大変強く火山灰も荒い流します。またその名の通り、静音性もあります。
活火山が近くにあるエリアにお住まいの人にとっては、普段いかに火山灰を車に降灰させないか予防をすることも重要です。
最後に、火山灰への予防策をご紹介しましょう。
火山灰の影響を最小限にする予防策
降灰の可能性があるエリアにお住まいの人で、かつ、車を屋根のない場所に駐車する人は前もって予防策を取りましょう。
それには、「車にカバー/シートをかける」ことが一番です。
一度、カバーに降灰があれば使い捨てになる可能性はありますが、ある程度頑丈で外気の汚れや水分をシャットアウトできるものをおすすめします。
火山活動が収まるまではカバーを被せておくことで、車を火山灰によって起こる傷、そして洗車の手間まで省くことが可能になります。
備えあれば憂いなし!意識改革と十分な準備で火山灰に備えよう
普段、噴火や降灰の心配をしていない人でも、火山灰への意識改革そして十分な準備をしておきたいところです。
また、運転中に噴火があり車内に閉じ込められる可能性が無いとも言えません。車内にも水を入れたペットボトルや防災用品を備えておくことをおすすめします。
火山灰が積もったら洗車で対処!正しい方法と注意まとめ
- 火山灰の粒子は、硬くて尖っている
- 火山灰によって塗装面が傷ついたり、フィルター類のつまりが起こってしまう
- ワイパー、いきなりのセルフ洗車機使用は厳禁
- 火山灰は大量の水で洗車
- 応急処置をした後は洗車場でしっかり洗車
- 予防策は、車にカバーをかけること
火山灰が車に降灰しても、正しい洗車方法で対処すれば車を傷つけることなく除去することができます。
正しい知識と予防策で、火山灰に備えてくださいね!