セルフ洗車機の種類は2つ!
「セルフ洗車機」は洗車をする機械のことで、ガソリンスタンドやコイン洗車場に設置されています。
「ドライブスルー洗車」や「全自動洗車機」と呼ばれることもありますが、大きく2つの種類に分けることができます。
ドライブスルー洗車機
車に乗ったままで門型の洗車機に入るのが、ドライブスルー洗車機です。
洗車ゲートまで車で行って、ゲート横に設置してある操作パネルで洗車コースを選び、機械の指示に従って停車位置まで移動して機械洗車をします。
基本的には車に乗車したままで洗車の工程が進み、洗車が終わったらそのまま車を前進させ、拭き上げ場所まで移動して拭き上げ作業をします。
全自動洗車機
ドライブスルー洗車機と似ていて門型の洗車機ですが、こちらは洗車中は車の外で待機します。
操作パネルが洗車機本体についていることが多いです。
車を所定の停車位置に停めたら窓を閉め、ドアミラーを畳んで車を降りて操作パネルで洗車コースを選び、洗車をスタートさせます。
洗車が終了したら車に乗り込み、拭き上げ場所まで車を移動させて仕上げ拭きをします。
洗車機のブラシの種類
洗車機で重要なパーツの一つが「洗車ブラシ」です。
洗車ブラシにはいくつかの種類があり、特徴もそれぞれありますが洗車傷を少しでも減らすためにはどのブラシの洗車機を選ぶかが重要です。
プラスチックブラシ
プラスチックは昔から洗車機ブラシに使われている素材で主流だった時代もありますが、材質が硬く汚れが毛に付着しやすいことから、洗車キズができやすいとされています。
最近では、プラスチックブラシを使っている洗車機を見かけることはありません。
ゴムブラシ
プラスチックブラシに続いて登場したのがゴム製のブラシです。
回転ブラシ型なのはプラスチック製と同様ですが、洗車傷はプラスチックブラシよりは少ない傾向です。汚れ落ちは少々弱いです。
ゴムブラシも最近は見かけません。
布ブラシ
布製ブラシが流行した時代もありましたが、現在では下火になってきています。
布がドアミラーなどに巻きついて破損事故を起こすケースがあったため、ほかの素材にとって代わられているようです。
スポンジ
現在の自動洗車機は、スポンジブラシが主流になっています。
あたりが柔らかいのでプラスチックブラシより洗車傷ができにくく、車体には比較的優しいブラシです。
ノンブラシ
こちらはブラシを一切使わない洗車です。高圧のジェット噴射で汚れを取ります。
ノンブラシなのでボディをこすることもなく傷はできにくいのですが、その一方でしつこい油汚れや水垢は落としきれないことがあり、機械洗車後に手洗いで細かい部分を洗う手間が必要になる場合もあります。
しかし洗車傷のリスクは格段に少ないので、絶対に洗車傷を防止したい場合はノンブラシの洗車機がおすすめです。
セルフ洗車機の主なコース
洗車機にはいくつかのコースがあります。
店舗や機種によって異なりますが一般的には次の6種類のコースがあります。
水洗い洗車
水洗い洗車は、水だけを使って洗車するコースで、水を流しつつ回転ブラシで洗車します。
所要時間も一番短く、最も単純な洗車方法です。
シャンプー洗車
シャンプー洗車は、水洗い洗車と工程は一緒ですが水だけでなくカーシャンプーの泡と回転ブラシで洗車をします。
多くの人が使う洗車コースで水洗い洗車よりも汚れが落ちます。
ワックス洗車
ワックス洗車は、シャンプー洗車とワックスがけがセットになった洗車コースです。
ワックス成分の入った液体を洗車後に噴射するイメージですが、ほとんどの場合洗車機が1往復する間に終わるため時間はそれほどかかりません。
撥水コート洗車
撥水コースはシャンプー洗車の後に撥水コートをかけるコースです。
機械が2〜3往復することが多いので、シャンプー洗車より時間がかかります。
ガラスコート洗車
ガラスコート洗車は、3Dレジンというガラス質に似た素材のコーティングで仕上げるコースです。
保護被膜を塗布することでボディを守る効果があり、撥水効果だけでなく光沢性もありますが、あくまでも簡易的なコーティングであることを忘れずに。
ポリマーコート洗車
ポリマー洗車は、紫外線や汚れからボディを保護する皮膜を作る素材で仕上げるコースです。ワックス洗車よりも長期に渡る効果が期待できます。
また深い光沢を出すコースもあります。
セルフ洗車機の利用料金
上の画像は一般的なガソリンスタンドの洗車機の値段です。
洗車場によって多少の違いはありますが、水だけで洗うコースが300円、シャンプー洗車が500円というのが相場です。
人気のコースはシャンプー洗車や1000円以内の撥水洗車です。
ワックスやコーティングができる洗車機もありますが、あくまで洗車のついでの簡易的なものであることを覚えておきましょう。
また、塩カルが撒かれる寒冷地では車の下部(底)を洗うことができるオプションも人気です。下回りが洗えるオプションは200円が相場です。
セルフ洗車機のメリットとデメリット
洗車機での洗車はメリットとデメリットがあります。
洗車機のメリット
- 時間がかからない
- 手間が省ける
- コストパフォーマンスが良い
セルフ洗車機を使う場合は、バケツやホースなどの洗車道具を揃える必要がなく、拭き上げ以外は機械が自動で洗車してれるため、手間もかかりません。
暑い日や寒い日、体力に自信のない人も安心して車を綺麗にすることができます。
また、洗車機に入れている時間は早い場合は1分。長くても10分程度です。
拭き上げの時間を入れても1時間以内に洗車が終わってしまいます。
洗車機のデメリット
- 洗車傷がつく可能性がある
- 拭き上げが面倒
- 細かい部分は洗えない
洗車機は日々進化しているため、昔のような大きな傷がボディに入る心配はほとんどありませんが、手洗い洗車と比べると細かい洗車傷が入ってしまうことがあります。
また、エアーで水分はある程度飛ばしてくれますが最終的に拭き上げはしなければいけません。
ただし、水滴の跡が気にならない・・・とにかく早く車を綺麗にしたい!という方は拭き上げをしないという選択肢もあります。
セルフ洗車機の使い方
セルフ洗車機が使える時間帯
ガソリンスタンドは24時間営業しているところも多いですが、洗車機が使えるのは8時〜21時頃までのところがほとんどです。
深夜は周辺への騒音配慮やセキュリティの面から使用時間を決めているようです。
もちろん場所によっては24時間使えるところもあるので、深夜に急に洗車したくなった場合は探してみてください。
洗車機の使い方
①洗車機の入口へ入り、操作パネルに車を寄せる
まずは洗車機前の停止線を目安に、ゲート横の操作パネルに車を寄せて停めます。
このときは洗車機に対して車が真っ直ぐのライン状に乗るよう駐車するのがポイントです。
車体の位置が曲がっていると、このあとの洗車がうまくいかない原因になります。
②お金を入れ、希望コースを選択(必要に応じてオプションも選択する)
操作パネルに表示されているメニューの中から希望のコースを選び、お金を投入します。
車の種類によって「突起物」などを選ぶ項目や車の下回りを洗うオプションなどもあるので、あなたの車の種類や使用場所によってコースを決めくださいね。
③ドアミラーを畳み、アンテナは収納する
洗車コースを選んだらドアミラーを畳み、アンテナも忘れずに収納します。
④洗車機のスタートボタンを押す
全ての準備が整ったら洗車機のスタートボタンを押しましょう。
ミラーを畳む前などにスタートを押すと慌ててしまうので、落ち着いて行動してくださいね。
⑤窓を閉め、停止位置まで進む
ここからは洗車機の出番です。洗車機の近くにある停止位置まで車を移動させて停めます。
全ての窓をしっかり閉めるのも忘れずに!
⑥エンジンを切り、洗車スタート
車が所定の位置についたら、洗車がスタートします。サイドブレーキを引いて、誤作動防止のためにエンジンを切りましょう。
洗車が始まると車が停まっている床面や機械が自動で動き、選んだコース通りに工程が進んでいきます。
⑦終了後、「前進」ランプが点灯したら前進する
洗車終了すると「前進」のランプが点灯します。エンジンをかけて車を洗車機から移動させましょう。
8.拭き上げスペースに移動し、拭き上げをする
洗車スペースを出たら拭き上げスペースにそのまま移動します。
車体に水滴が残っている場合は、拭き上げスペースで仕上げ拭きをしましょう。拭き上げ用のタオルは備え付けで置いてある場合もありますが、汚れていることもあるので注意が必要です。
可能であれば、自分専用のマイクロファイバークロスなどを持参するようにしてください。
セルフ洗車機を使う時の注意点と疑問
とても便利なセルフ洗車機ですが、使う際には注意点がいくつかあります。
初めての人はここでしっかり確認してから洗車機を試してみてくださいね!
装備品選択の項目をきちんと確認・選択しよう!
ドライブスルー洗車機や全自動洗車機には、操作パネル上に「装備品選択」の項目があります。
ミラーを畳めないタイプの車や飛び出たパーツがある車の場合は、車の破損防止のためにここで忘れずに選択しましょう。
洗車中に窓やドアを絶対に開けない
ドライブスルー洗車機での洗車中は、しっかりとすべての窓とドアを閉めて絶対に開けないように気をつけてください。パーツが破損する恐れもあり、大変危険です。
車内に洗車水やシャンプーの泡が流れ込んできたら・・・想像するだけで怖いですね。
特に小さなお子さんが乗ってる場合はロックをかけるようにしましょう。
輸入車(外車)と洗車機
日本車と比較すると塗装が弱いとされている外車ですが、近年ではそれほど大きな差はないため外車でも洗車機を使うことはできます。
ただし、形状が特殊な車種の場合は外装品の破損などのトラブルのリスクがあるため、注意が必要です。
コーティング施工車と洗車機
コーティング車でもセルフ洗車機は使えます。
コースは「水洗い洗車」や「シャンプー洗車」を選ぶようにします。
元々のコーティングの効果が剥がれる恐れがあるので、ワックスコースなどは選ばないようにしてください。
洗車機によってはコーティング施工車専用のコースがある場合も。
洗車中はエンジンを切る?
洗車中はエンジンを切るのが正しい使い方ですが、暑い日などエアコンをつけっぱなしにしたいという理由でエンジンを切らない方もいるようです。
洗車中に万が一車が動いてしまうと、洗車機が途中で停止したり車が損傷する恐れがあり危険です。
また、注意事項や禁止事項を守らず使用した場合、修理費用は全額自己負担になります。
洗車中は必ずエンジンを切るようにしましょう。
洗車傷を付きにくくするには?
最後に洗車機を使う時のコツを紹介します。
ちょっとしたことで、洗車機を使った時についてしまう傷を減らすことができます。
洗車機に入れる前に水洗い!(黄砂や花粉の時期は必須)
全自動洗車機やドライブスルー洗車機を使う前には、ますは事前に車体全体を水で洗って砂や埃などの汚れを流しておきます。
車体についた砂や泥などの汚れは、洗車中に車体とこすれて傷ができる原因となるので、事前に大きな汚れを除去しておくと洗車傷ができにくくなります。
特に黄砂や花粉がひどい時期は事前の水洗いが重要です。
一見細かいサラサラな汚れのように思いますが、そのままボディに擦り付けられることで細かい傷が入ってしまいます。
拭き上げ後にコーティング剤を塗る
洗車機のコースにはワックスやコーティングコースもありますが、効果は気休め程度です。
もし時間がある場合は、洗車後にスプレータイプのコーティング剤を塗布するのがおすすめ。
次に洗車する時は、ボディに皮膜ができているため、汚れが落ちやすくなっており傷がつきにくくなります。
セルフ洗車機の使い方は簡単!
今回はセルフ洗車機の種類や使い方、注意すべきポイントなどについて解説してきましたが、いかがでしたか?
自分の車を洗車したことがなく、どう洗ったらいいのか分からない初心者ドライバーさんにとっては心強い味方となるのがセルフ洗車機です。
初めて使うときは不安かもしれませんが、洗車機は使い方も非常に簡単です。費用も安く、手洗い洗車に比べて時間もかからないのでかなり便利なものです。近年ではその性能もかなり向上し、洗車中に洗車傷がついてしまう心配も減ってきています。
セルフ洗車機を賢く活用して、愛車との日々を快適にお過ごしください!